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メンタルヘルス不調を抱える母親の支援
- 氏名
- 森本 淳子
- 所属
- 看護学科
- 研究分野
- 精神保健看護学
学位 | 博士 (保健福祉学)(神奈川県立保健福祉大学大学院) |
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キーワード | メンタルヘルス 母子精神保健 「グループ」という方法 |
取り組み内容
我が国において、精神疾患を抱える人々は年々増加しており、精神疾患は2011年に5疾病の1つとなりました。近年では、精神疾患を抱える女性の結婚?妊娠?出産?育児の機会が増え、妊娠中や子育て期の薬物治療の継続やストレスや睡眠不足による病状の再発や悪化が問題になっています。また、妊娠?出産?育児を経験する中では、産後うつや不安障害を発症することもあり、その家族の養育や生活に影響することも多く、母親のメンタルヘルスは喫緊の課題となっています。
これらの課題を解決するために、様々な取り組みが行われており、すべての子育て世代における包括ケアや精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築が拡がっています。今後、社会の理解や孤立を予防するために地域の活動や多職種支援を拡げ、当事者が中心となって自分に合う支援?サービスを選択していける仕組みを充実させていけるとよいと考えています。
私は、臨床看護師、看護教員、行政保健師として活動する中で、教育的グループや、公的サービスでの支援者が行うサポートグループ、当事者が中心となって行う自助グループ等、「グループ」という方法や実践に関心を持ち続けてきました。看護教育においては、看護学生や看護師を対象とした構成的グループエンカウンター(SGE)の教育的グループの実践や研究に取り組みました。また、保健師として親子教室に構成的グループエンカウンター(SGE)のプログラムを取り入れたサポートグループの実践を行った経験もあります。現在は、神奈川県内でメンタルヘルス不調を抱える母親のための語りの場「ほっと ひといき ひろば」を毎月1~2回開催しています。グループという方法で、人と人とのつながりや、1人1人の心の物語りを大切に支えることができる取り組みになっていくことを探究しています。