イノベーション政策研究センター2024年度アニュアルレポート
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7CIP ANNUAL REPORT 2024図5. 分析結果報告書の一部研究メンバープロジェクトリーダー 成松 宏人プロジェクトメンバー 渡邊 亮 沖田 弓弦 中村 翔 岡本 真澄 徳野 慎一 中村 光晃 □ 雄一 渡邉 要(神奈川県立がんセンター) Chei Choy Lye(神奈川県立がんセンター) 標を基盤とした効率的な保健事業実施のためのデータ分析を提供しました。 国保データベースの健康診断関連データ、未病コホートの対象市町村住民データ、基盤/詳細未病指標データを用いて分析を実施しました。特定健康診査対象者のデータは、数値と指導レベルの推移の縦断分析、および上述のメタボリックシンドロームおよび糖尿病の潜在的発症リスクについての詳細指標による分析を行いました。未病コホートのデータには、健康診断データと生活習慣、認知機能、未病指標、および新規測定指標(血管年齢:動脈硬化度評価指標、立位年齢:立位バランス保持機能評価指標)が含まれています。2024年11月、12月、2025年2月に調査を実施し、計104名のデータを収集しました。 結果は市町村ごとに報告書にまとめ、提供しました。2025年度も、異なる市町村を対象として、市町村の保健事業に資するデータ分析を実施します。5)国際展開へ向けた連携 未病指標の国際的な広がりを見据え、2023年より未病指標の構成概念が日本人とは異なる民族集団でも成立するかを検証する国際共同研究を、シンガポール国立大学とともに実施しています。 同大学のシンガポール人コホート研究データを用い、未病指標を構成する4つのドメイン(生活習慣、生活機能、認知機能、メンタルヘルス?ストレス)から成る共分散構造モデルを構築して妥当性を検証しました。分析の結果、細かい構成は異なるものの、過去に日本人集団で検証された結果と類似のモデルが構築され、シンガポール人集団においても未病指標概念が成立する可能性が示唆されました(未発表のため掲載なし)。2025年度は追加解析を実施し、国際誌での成果発表を目指しています。

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