CIP ANNUAL REPORT 2024 20町 地 区、そして神 奈 川 県 立 保 健 福 祉 大 学 におけるイノベーション?エコシステム形成に資することを目的としています。特に、1. 本学とその周辺のイノベーション?エコシステム形成に不可欠な機能の探索と実装、2. ヘルスケア従事者等を対象としたアントレプレナーシップ教育の効果測定にかかる調査研究を行っています。トレプレナーシップ 教育、②実際の事業化に向けて動くケース、を研究の題材にしています。①では、令和 7 年 17日に、WHO 西太平洋地域事務局(WPRO)と神奈川 県の連携による、ASEAN 諸国を含む WPRO 管轄国の政府?自治体関係者等を対象とするワークショップ「神奈川県とアジア太平洋地域における エイジフレンドリーシティの取組発信?高齢者に優しいコミュニティ育成のための分野を超えた連携?」を提供しました。 ②では、本学初の大学発ベンチャーを題材に、スタートアップ育成に求められる機能の検討?実装を行っています。本学の大学発ベンチャーは昨年度の 3 社から 5 社まで増加し、大学教員、大学発ベンチャー、事業化に意欲のある学生が参加するエコシステム会議を月に1度程度実施しています。大学発ベンチャーの 1 社は、すでに上場企業に M&Aされました。 2. の活動ではアントレプレナーシップ教育の提供を通じた、ヘルスケア分野に携わる人材の起業意思とその変容を計測し、教育効果と、起業意思の向上に影響を与える要素を明らかにすることを目指しています。ニューヨーク州立大学の研究者とともに授業やワークショップの前後でアンケート等を実施することで、どのような教育効果があるのかを可視化しています。研究成果は、Academy of Management (AOM) 学 会で 発 表し、島 岡 未 来 子 教授の国際共同研究チームが、コミュニケーション?デジタル技術?組織部門で最優秀部門論文賞を受賞しました。■WHO, 神奈川県との連携ワークショップの概要 1 月 17 日の WHO 西太平洋地域事務局(WPRO)と神奈川県の連携による、ASEAN 諸国を含む WPRO 管轄国の政府?自治体関係者等を対象とするオンラインセミナー及びワークショップでは、オンラインワークショップでは、島岡教授が講師を務め、政策分野や所属、部門を超えた概要 本研究は、ヘルスイノベーションスクールが位置する殿進□状況 1. の活動は、①ヘルスケア現場で働く実務家へのアン連携を強化するため、アントレプレナーシップの手法を取り入れた政策立案の考え方を学ぶワークショップを英語で 実 施 し ま し た。ワ ー ク シ ョッ プ の タ イト ル は、”F o s t e r i n g A g e - f r i e n d l y E n v i r o n m e n t s : C r o s s - s e c t i o n a l c o l l a b o r a t i o n w i t h a n entrepreneurial lens” で あり14 か 国 から 60 名 以 上 の申し込みがあり、政策立案者らにおけるアントレプレナーシップへの強い関心が示されました。ワークショップ後のアンケートでは、満足度や自身の業務への適用度が非常に高い結果となりました。 ■アントレプレナーシップ教育の取り組み 令和 5 年度に小中学生向けコンテンツ(漫画)である本学における大学発ベンチャーの事例をもとに「未来への扉 アントレプレナーシップ入門」を作成しました。世界的にも反響があったことから英語版漫画を作成しました。この漫画も活用し、川崎市立南大師中学校等においてアントレプレナーシップワークショップを 10 月に実施しました。8 月にはキングスカイフロント夏の科学イベント2024において、小学生を対象にアントレプレナーシップ(起業家精神)をテーマに、「起業家プチ体験をしよう!」と題するワークショップを開催しました。高校向けでは、6 月に県教育委員会「総合的な探究の時間」研究指定校である神奈川県立藤沢西高校にてアントレプレナーシップワークショップを実施しました。 ヘルスケア分野におけるイノベーションの推進施策の研究
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