CIP ANNUAL REPORT 2024 ***; P<0.001ΔTTM (M, I)ΔTTM (M, M)ΔTTM (F, I)ΔTTM (F, M)6.00.01.02.0図2_一般化線形モデルによる特定健診受診者における行動変容ステージ改善のオッズ比 一般化線形モデル ロジスティック回帰分析による推定行動変容ステージのカテゴリーの改善/オッズ比調整変数:年齢、BMI、腹囲、喫煙と飲酒リスクは男性では含む、女性では含まないTTM (行動変容ステージ) には stage 1 (no intention group), stage 2と3 (intention group), stage 4 (action group) を含むが、ステージの改善を推定するため Stage 5 (action group) は含まない。M: 男性; F: 女性; I: 積極的支援; M: 動機付け支援. 研究メンバー11プロジェクトリーダー 渡邊 亮プロジェクトメンバー 熊澤 大輔 野島 正寛 (東京大学新領域創成科学研究科准教授、CIP 客員研究員) 嶋﨑 幸生 (東京大学新領域創成科学研究科博士課程、CIP 客員研究員)3.04.05.0 取得したデータは、統計ソフトRを用いて前処理を行った後、統 計ソフトSP S Sによる重回帰 分析や二 項ロジスティック回帰解析等を行ないました。 解析の結果、特定健診の受診者の行動変容ステージが異なると、種々の生活 習慣や 保 健 指 導の利用意向が異なっていることが示されました。ただし、特定健診受診者の行動変容ステージ? 生活習慣への改善意欲?が特定保健指導の効果へ及ぼす影響は強いものではなく、保健指導自体により無関心期であっても受診者の生活習慣改善意欲の向上や関連指標?検査値の改善が認められ、特定保健指導の効果として臨床的な意義も示唆されました。特に、特定保健指導により行動変容ステージ?生活習慣への改善意欲?を改善する可能性があると考えられます。(2024年1月31?2月2日?大津市)においてポスター発表を行い、現在、論文の作成および追 加解析を行っており、医学専門誌に投稿予定です(筆頭著者:嶋﨑幸生)。特定保健指導に関する具体的な施策の提言に向けた研研究成果や政策提言、地域と活動の結果 本プロジェクトの成果は、第34回日本疫学会学術総会今後に向けて 本年度の研究結果を踏まえ、神奈川県内の特定検診?究を継続します。本年度の研究では、特定健診の受診者の行動変容ステージにより生活習慣や保健指導の利用意向が異なっていること、保健指導により無関心期であっても受診者の生活習慣改善意欲の向上や関連指標?検査値の改善が認められ、特定保健指導の効果として臨床的な意義も示唆されました。今後、この研究成果を論文公表することを予定しています。 上記の研究により、特定保健指導の実施率を高めると県民の健 康はより増進する可能性があると考えられ、市町村が実施する特定健診?特定保健指導の具体的な改善策の提起に繋げることを狙っています。************
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